ゴールドの特徴とは
ゴールドへの投資は、資産運用方法の一つとして十分に着目に値するものです。
日本においては預貯金がまだまだ一般的ですが、これは本当の意味で資産を運用しているとはなかなか言えない側面があるでしょう。
預貯金を別にすると株式とか債権というのはある程度馴染みがあります。
他には外貨への投資もありますし、不動産に投資するような運用方法もありますが、貴金属であるゴールドを買うというのはあまり馴染みがないかもしれません。
ゴールドは、他の資産に比べるといろいろと特徴的な点があります。
⒈それそのものが価値を持っている
例えば、それそのものが価値を持っているという点です。
この点はなかなかすぐに理解してもらえないところもあるのですが、現金や預貯金は、実はそれそのものが普遍的な価値を持っているわけではありません。
硬貨や紙幣、あるいはそれを預けていることが分かる預貯金の通帳というものが、普遍的な価値を持つわけではないと言われてもピンと来ない人が多いかもしれませんが、冷静に考えてみてください。
硬貨は、物理的には金属塊に過ぎませんし、紙幣は複雑で精巧な印刷が施されてはいるものの、本質的には紙に過ぎません。
ただの金属や紙に過ぎないものが現実の世界において価値を持っているのは、国がその価値を保証してくれているからに他なりません。
日本では国の信用性が高いために、国が保証してくれているとなると全くそれを疑うこともなく過ごしているうちに、硬貨や紙幣そのものに価値があるかのように錯覚している人が多いのですが、世界を見渡すと決してそのような国ばかりではありません。
インフレが起こって国の発行するお金の価値が大きく下がってしまうことは珍しくないのです。
ですが、貴金属であるゴールドは根本的にこの点が異なります。
金属そのものが普遍的な価値を持っているわけです。
⒉ゼロになってしまうことはあり得ない
ただ、間違えてはいけないのは、普遍的に価値が全く変わらないかというと決してそうではないということです。
価値に変動はあります。
しかし、ゼロになってしまうことはあり得ないということになります。
貴金属は、要するにその希少さ、そして何にも代えがたい美しさのために、いつの時代、どこの国においてもそれを欲しがる人がいます。
それゆえに常に価値を保ち続けることができるという特徴があります。
⒊付加価値を生み出すことがない
価値が変動することはあってもゼロにならないこと以外の特徴としては、それそのものが付加価値を生み出すことがないということも挙げられます。
これも説明が必要でしょう。
預貯金の場合、確かに今は金利が極めて低いものの、預けていると利息がつきます。
債権を持っていても同様ですし、株式の場合は配当金があります。
不動産の場合は賃貸料が入ってくるでしょう。
このように、資産によっては、多いか少ないかの違いはあっても、それをただ持っているだけで生み出される付加価値というものがあります。
しかしゴールドの場合はこれがありません。
貴金属を持っていても、利息も配当金も賃貸料もありません。
この点はどちらかというと注意すべき事柄です。
まとめると、価値が変動する可能性はあってもゼロになることはないが、持っているだけで付加価値が生み出されるわけではないという特徴を持っていることになるわけです。
⒋インフレや有事に強い
別の側面からみると、インフレや有事に強いということもできます。
大きな動乱などが起こると、場合によって国が発行する通貨の価値は大きく下がったりする可能性がありますが、貴金属にはそういうことがありません。
一方で、例えば金利が高いときとか、好景気で株式の配当金が大きいようなときにはあまりメリットがないかもしれません。
金利が高ければ預貯金でもある程度の利子が得られるわけですし、好景気のときには株式を持っていることで十分な配当金が得られる一方、金はいくら持っていてもそれ自身が付加価値を生み出すことはないわけですから、そのような好景気の波に乗ることができないからです。
どちらかというと、いろいろな意味で先行きが不安だと感じられるときに購入するのが良いということになります。
⒌ある程度長い期間にわたって保有すること
実際の投資にあたっては、ある程度長い期間にわたって保有することを考えておく必要があるでしょう。
短期的に大きく価値が変動することももちろんありますが、そのようなことを普通の人が予測することは非常に難しく、狙ってできるようなものではありません。
そして、長期にわたって保有することを前提にした場合、買い方に工夫が必要です。
できれば、株式会社ゴールドリンクによると、月々一定のお金で金を買うようにするのが良いとのこと。
一定の金額で買うほうが、一定の量の金を買うよりも長期的に見れば有利なことが知られているからです。
一定の金額で買うことにすると、金の値段が安いときには比較的多く買うことになる一方、金の値段が高いときには比較的少ない量を買うことになります。
これを全体的に見ると、安い値段で多くを買っているわけですから、平均としては安く変えていることにつながるのです。