国内にある大学の医・歯学部は入学試験のレベルが非常に高いので、学校に入学するためには高い学力が求められます。
このため、昔から医・歯学部の受験対策に特化した医学部予備校が存在しています。
医師や歯科医を目指す浪人生は、このような学校を利用して受験対策をすることができます。
学費が高めに設定されている
医学部予備校は授業のレベルが高いため、学費が高めに設定されているという特徴があります。
寮費や食費を含めない授業料の相場ですが、集団指導方式の学校であれば年間あたり300万円~600万円です。
集団指導といっても1クラスあたりの受講生の人数が20~30名程度と少ないことから、学費が高くなってしまいます。
個別指導方式であれば、学費の相場は年間あたり800万円~1200万円です。
個別指導の場合は科目ごとに専任の講師がついて指導が行われるので、集団指導方式と比べると高額な人件費がかかってしまいます。
自宅から通学できれば学費のみを負担すれば済みますが、地方に住んでいるなどの理由で都市部にある学校に入学する場合は寮費・生活費・食費などが加わります。
医学部予備校に通う費用が高額な理由
医学部予備校に通う費用が高額な理由のひとつとして、入試偏差値が非常に高いことが挙げられます。
ハイレベルな受験指導ができる人材を確保するためには高額な費用がかかるため、学費で講師の人件費が占める割合が高くなります。
講師の人件費に加えて、自習室や寮などの施設を整備するためのコストもかかってしまいます。
大学の医・歯学部の入学試験に突破するためには多額の費用がかかりますが、最終的に医師や歯科医師になるためのコストを考える必要があります。
私立大学の医・歯学部に入学して卒業するまでにかかる費用の総額は、安い学校でも2千万円ほどかかります。
高額な学校であれば、6年間在学して卒業するまでにトータルで4~5千万円もの学費が必要になります。
もしも国公立大学に入学できれば、6年間にわたり在学して卒業するまでに負担する学費は350万円~400万円ほどですみます。
参考・・・富士学院の直営寮で学ぶメリットとは
入学金・授業料が安い国公立大学を目指すことは合理的
国公立の総合大学であれば、高額な経費のかかる医・歯学部に入学しても年間あたりの授業料は文学部や経済学部などの文系学部などと同じ金額に設定されています。
医・歯学部に入学すると私立大学と国公立大学では卒業するまでに支払う学費に数千万円もの大きな違いが出てしまうことから、仮に完全個別指導の予備校に1千万円もの多額のお金をかけたとしても、入学金・授業料が安い国公立大学を目指すことは合理的といえます。
このような理由で、年間あたりの学費が1千万円を超えるような高額な授業料が設定されていたとしても、きちんとビジネスが成立します。
一般的に大学の医学部に入学するためには非常に高い学力が必要になるので、優秀な講師から受験指導を受けるためには多額の費用がかかってしまいます。
学費を節約する方法
それでも、受験対策のための費用を節約するための裏技が存在します。
学費を節約する方法とは、給費生・特待生・奨学生といった制度を活用することです。
一般的に受験指導を専門にする各種学校の運営において大学の合格実績は極めて重要で、前年度までの難関大学の合格者数の数字が翌年度の入学者数(学校の収入)に直結します。
受験指導業界において年ごとの合格実績は学校の“命綱”のようなものなので、入学試験に合格する可能性が高い優秀な受験生を確保する目的で特待生や奨学生などの制度を設けているケースが少なくありません。
特待生または奨学生制度とは、学力試験で一定の基準をクリアした少数の優秀な受験生に対して予備校の学費の一部または全額を免除する制度です。
中には学費の免除に加えて受験生の生活費の一部を給付する、給費生制度を設けている学校もあります。
早めに情報収集を開始して特待生・奨学生の申し込みをする
入学金や授業料を免除すると学費で収益を得ることが難しくなってしまいますが、そのかわりに学校の合格実績が得られるというメリットがあります。
このため、成績が優秀な学生に限り特待生や奨学生制度を活用することにより少ない費用で受験勉強をすることが可能です。
特待生や奨学生制度を活用する場合は、事前に申し込みをして指定された模擬試験などを受験して基準をクリアする必要があります。
そのため、学費の免除を狙っている場合は早めに情報収集を開始して特待生・奨学生の申し込みをすることが大切です。
特待生・奨学生制度を設けているのは集団指導方式の学校に限られますが、かなりお得に受験勉強ができるというメリットがあるので、学力に自信がある受験生であればチャレンジしてみる価値があるでしょう。
医師や歯科医師は人の命に直接的に関わる仕事なので、資格を取得するためには多額の教育費がかかります。
まとめ
それでも授業料の安い国公立大学の医学部に進学すれば、大学に支払う授業料を大幅に節約することができます。
高額な医学部予備校に通う場合でも、特待生や奨学生制度を上手に活用することで学費を節約してお得に勉強をすることができるでしょう。